名医と迷ランナー第2話
更新日:2015年5月21日
さて、記念すべき本題第1弾は簡単な自己紹介と思っていましたが
今の時期にお伝えしておかなければ手遅れになるといけないので・・・。
「暑さ対策」に変更!
暑さ対策と言えば、7月、8月と思われる方はいないですよね!?
私の経験から言えば、身体が暑さに慣れていない5月、6月、7月の梅雨明けまでが、もっとも危険です。
特に前日まで気温が低く、急に気温が高くなった日(時)や、走り始めの気温は高くなかったのに途中から急激に気温が上昇した時は、要注意です。
その中でも、前線が通過した後、南から湿った空気が入り込んだ晴れやうす曇りの日(時)は危険極まりません。
レースがそんな日に想定される場合やそんな日に当たってしまったら、間違っても自己ベストなど狙わないことです。
レース時の注意点としては、
①コースの給水場所を確認しておく。
②スタート前の水分補給に気を付ける。
③スタート前の体調チェック。いつもと違った身体のだるさや暑さへの適応の悪さ を少しでも感じたら、レースの距離の半分までは思い切ってゆっくり走る。
④コース取りが悪くなっても日陰を走る。(特に軽い追い風の時は、身体の周りか ら熱が逃げないので注意)
⑤最初からこまめに給水を摂る。
⑥前半はシューズを濡らさない(早い時点でシューズを濡らすとマメの原因になる) ように気を付けて、給水を使って身体を冷やす。帽子を濡らしてかぶる・・・等々。
⑦後部から陽が当たる場合は、帽子のツバを後ろにして首の後部を守る。
⑧途中で体調が悪いと感じたら、気候のよい時よりもかなり余裕を持って早めに ペースを落とす。歩く。止める。
⑨その他(これから少しずつ説明します)
もちろん、普段のジョギング時においても同様の注意が必要です。
ちなみに私は、普段のジョギング時は必ず小銭を持って走ります。
コース上の100円の自動販売機を3月頃からチェックしています。(笑)
さて、なぜ記念すべき本題第1弾を「暑さ対策」に変更したかですが・・・。
長年走っていると大変多くの事故に遭遇しました。
少し表現が悪いかもしれませんが、多くの方が次から次に倒れるレースにも。
その経験からですが、先に書いたような気象条件時においては、ややフラフラや軽い蛇行を始めたらすでに手遅れだという事です。
最初は日陰に座って「大丈夫。お水下さい。」などと話し、走る意欲を示していますが、多くの場合は水分を補給し、身体を冷やしても回復せずに嘔吐し、やがて動けなくなります。
いきなり意識混濁に陥り、倒れこむ場合もあります。
幸い私は、直接死亡事故に遭遇したことはありませんが、その後救急搬送を依頼したことは、片手の指では足りません。
人の身体は、明らかに気温の上昇や多湿への適応能力に劣ります。
急に気温が上昇、湿度が上昇するこの時期の暑さ対策は十分に注意しましょう。
日頃は空調の利いた室内や朝夕の比較的気温の低い時間帯に走る方で、この時期のレースに参加される方は、体調不良に備えてすぐに止めることのできる周回コースなどを設定し、無理のない範囲で軽く着込んで走り、気温の上昇に対応できる身体を作っておくことも大切です。